かわち野第六集
はじめに
綴り方講師 数田 加代子
今年で六冊目となる作品集『かわち野』は、一年間の執筆作品の中から、各自、選りすぐった一編を掲載しました。
「書けないという理由で、欠席しないで下さい。手ぶらで来て、仲間たちの作品の感想を述べる。書きたいと思う内容を話す。それだけでも結構です」
開設以来のわが講座の方針としています。
これでは手ぶらの出席者が増えて困るのでは、と思いきや、結果は逆で、感想を述べているうちに書きたくなってきて、作品がどんどん集まってくるから不思議です。
又、
「作品に対する講師や受講生の指摘で、どうしても受け入れられない事があれば、自身の考えを尊重してください」
こう言うと、最初は作者の中に葛藤が生まれるようです。しかし、これは自分一人では思いつかないようなアイデアを他者からもらえる、ということでもあります。結果、作品に磨きがかかり、受講生全体への良い刺激となっていきます。
その集大成が『かわち野』です。
今年もごゆっくりお楽しみください。
平成三十一年三月吉日