第五集

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かわち野

かわち野第五集 あとがき 綴り方と話し方のクラブ アイ・マイ・ミー~「生きるって 素晴らしい!」を実感できる講座~ 代表 重里 睦子  産経新聞「夕焼けエッセー」を毎日楽しみに読んでいる私であるが、読んでいて、これ〝アイ・マイ・ミー〟の〇〇...
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かわち野第五集 ラジオ塔 山田 清  二人は、グランドも併設された、大きな公園に来た。 冷たい北西の風は、今度は背中から吹き付けてきた。園内を照らしている灯りは、師走に入って十一日目にやってきた、この冬一番の寒さに震えていた。 私にとって初...
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かわち野第五集 多くを学んで 松本 恭子  文章教室『アイ・マイ・ミー』の午後の部は月に二回、公民館で和気あいあいで学んでいる。 代表の重里睦子先生、数田加代子先生のもとで、男性が山田さん、津田さん、滝尾さん。女性は黒江さん、徳重さん、坂下...
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かわち野第五集 話す恐怖、話す歓喜 ふみ・あきら  三十五歳の時の事、私は職場で安全委員をしていました。ある日、消防訓練が行われ、消火器を持って四十人程の社員を前にして使用方法を説明しようとしていた時です。言葉が出てこないで脂汗がにじみ出て...
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かわち野第五集 箏と私 西村 雍子  私がこの箏に出会ったのは、昭和三一年、十九歳の時。京都のK病院に看護婦として就職し、寮生活をしていた頃である。 私が箏を習いたいと言ったので、伯父が送り届けてくれたのだ。伯父と父も尺八を吹いていて、邦楽...
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かわち野第五集 靴下を食べる靴 徳重 三恵  私は奇妙な赤い靴を一足持っている。 その靴を手に入れるまでには靴屋を何軒もはしごをした。なにしろ何十年と連れ添った外反母趾の両足に合う靴は、おいそれとは見つからなかったからだ。 店員の言うままほ...
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かわち野第五集 会社勤めで知った優しさ 津田 展志  二十六歳で結婚して八か月後に難病に罹りました。病は一年くらいで治まりましたが、後遺症として、全身に膜が張ったように痺れています。痺れが強いと触覚がないので目で見て確認しないと何も出来ませ...
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かわち野第五集 誰か故郷を想わざる 滝尾 鋭治  ぼくにとって忘れられない小学生時代の恩師といえば北西先生だ。先生とはぼくが大阪府南部の、藤井寺小学校に入学した昭和十九年に出会った。そのころは戦時中で、生徒が規律を乱せば体罰は当たり前の時代...
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かわち野第五集 正座ができた 鈴木 幸子  健康寿命を伸ばしたくて、平成二十九年十月に右人工関節置換術をうけた。 靴下をはくのにも時間がかかり、足の爪を切るのにも体の向きを工夫しないと切ることができなくなっていた。右股痛で仲間の歩調について...
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かわち野第五集 ジェットコースターに乗り込む SAI KEI  二〇一六年の夏から、私には、まるでジェットコースターに乗っているかの様な出来事が次々と起こり、今もこの先どうなって行くのかと不安と心配が常に交錯している。 二○一六年八月一八日...