かわち野第十集
あとがき
綴り方と話し方のクラブ アイ・マイ・ミー
~「生きるって 素晴らしい!」を実感できる講座~
代表 重里 睦子
二〇一一年七月に綴り方と話し方のクラブ〝アイ・マイ・ミー〟『生きるって素晴らしい!を実感できる講座』が発足した。
現在、60代から90代まで総勢16名が在籍している。この年代の十三年間ともなると、諸行無常、紆余曲折はあって当然であろう。特に健康面では――。それらを乗り越えての今である。
ここに綴ったのは、各自一作品だけだが、これ以外にいくつもの作品を提出し、読み合わせをしている。季節感のあるもの、人情味のあるもの、時には涙を誘うものもある。逆にくすっと笑えるものもある。
話は変わるが、私は昨年、ある素人落語会に行ってきた。
演者の一人が高座に上がる際、足元が危なっかしく見えた。
しかし、話し始めると、それはそれは聞かせる落語であった。勿論笑いあり、間の良さもすこぶる良い。私はすっかりその噺の世界に引き込まれた。
後で聞くと、彼は脳梗塞で倒れたが、どうしてもそれまでにしていた落語がまたできるようになりたいと、必死の思いでリハビリに励んだそうだ。
やりたいことがあるという目標が病を克服したのか。素晴らしいことだと思う。
アイ・マイ・ミーでは、「ここに来るのが生き甲斐なんや」と言いつつも体調を崩し、出席が叶わなくなったメンバーがいる。悔しい!
その彼をも含めて、メンバーはどんどん書く力を磨き、その時々で変化する自分の状況に応じ、作風も変わってきた。
考えてみると、全てが自分の人生である。どう演出するかは自分の自由、思いのままなのだ。
これからも色んなエッセイが誕生するであろう。それら一つ一つがヒストリーである。生きるって素晴らしい! を皆で実感しながら、これからも書き続けていきたい。
読者の皆様、お読みいただき有難うございました。アイ・マイ・ミーはまだまだ続きます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
二〇二四年四月吉日