かわち野第五集
はじめに
綴り方講師 数田 加代子
今年で五冊目となる作品集『かわち野』は、一年間の執筆作品の中から、自選、および他薦により各自一編を厳選しました。
今回、作品集とは別に、全員で同じ投稿先に作品を投稿しよう、と受講生から提案がありました。すでにあちこちの媒体に応募しているメンバーもいます。執筆作品が増えると、家族や知人に読んでもらうだけでは物足りない。もっとたくさんの人に向けてメッセージを伝えたい、という欲求が強くなって当然です。昨年、そのメンバーの一人が故郷のことを綴った作品で優秀賞に輝いたことも良い刺激になったようです。
そこで、新聞社が食品会社の協賛を得て開催しているコンテストに応募することに決定。締め切りは五月七日。規定は食に関するエッセイで、原稿用紙三枚程度というもの。
審査員は作家・雑誌編集長・新聞記者・食品会社の関係者などです。
受講生には、内容を吟味、構成を工夫して、読み手を引きこむ。さらに全国の不特定多数の読者を意識し、方言、難解な漢字などに注意して、執筆していただきたいと思います。ただ、あまりに完璧を求めると、プレッシャーがかかり、筆が止まってしまうかもしれませんので、今回は当講座の初めての試みということで気軽に参加してください。
今回、『かわち野』の掲載作品を読むと、どのメンバーがコンテストに入賞してもおかしくない、と予感させる仕上がりになっています。
そんな期待もしつつ、それぞれの作品世界に浸っていただければ幸いです。
平成三十年三月吉日
