第八集

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かわち野

かわち野第八集 あの頃・あの人 滝尾 鋭治  人は誰もが、齢を重ねる度に色々な過去を背負う。私も例にもれず喜怒哀楽と共に人生を歩んできた。そして終に、そのような過去を背負いきれない、寿命が読める年齢に達した。 俗に十人十色というが、人はそれ...
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かわち野第八集 看護師気質 鈴木 幸子  令和三年の五月の初め、変異型コロナウイルスの猛威大阪病床危機と、新聞の見出しが躍っている。 五月五日で国の要請二週間の自粛が半分終わった。ガラス戸を開けて深呼吸すると五月のさわやかな青空が広がってい...
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かわち野第八集 二十歳の約束 坂下 啓子  私の叔母は昭和七年に生まれた。私の父は大正十一年生まれで、叔母より十一歳年上だ。父は元々一人っ子で、髪結いをしていた祖母が女の子を強く欲しがっていた。 ある日、祖母は遠縁の人と芸者さんとの間に出来...
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かわち野第八集 鳥地獄 後藤 新治  河内長野には鳥地獄と言う恐ろしい呼び名の場所が3ヶ所ある。そのうちの1ヶ所は大阪府の地図に載っているが、他の2ヶ所はあまり知られていない。 鳥地獄とは、火山地方や温泉地方で、多孔質の岩石やその割れ目など...