二度わらし

第四集

かわち野

かわち野第四集 二度わらし 黒江 良子  それは一本の電話で始まった。 二〇一五年七月二四日午前一〇時過ぎ、電話が鳴った。夫の長姉が住んでいる倉敷のマンションの住民からであった。「黒江先生の新聞受けに五日間、新聞がたまったままです。電話を掛...