鼻歌

第三集

かわち野

かわち野第三集 鼻歌 松本 恭子  住宅街の中を走っては止まり、止まったかと思うとまた走り出しながら、新聞を配るバイクの音が遠ざかる。 寝返りをうち、枕元のスタンドを点けた。時計の針は、午前四時をすこしまわったところを指していて、外はまだ暗...