第六集

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かわち野第六集 あとがき 綴り方と話し方のクラブ アイ・マイ・ミー~「生きるって 素晴らしい!」を実感できる講座~代 表  重 里 睦 子  いかがでしたか? 作品のそれぞれに個性を感じていただけたかと思います。お好みの作品はありましたでし...
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かわち野第六集 吉野山 山田 清  近鉄・吉野駅に着いたのは、正午過ぎだった。 四月五日、平年であれば今が盛りの平地の桜は、すでに葉桜のときを迎えていた。開花の早かった今年の桜を見損じた人、季節を惜しむように何度目かの桜見物に訪れた人達が、...
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かわち野第六集 小さな命 松本 恭子  「おばあちゃん、元気? 変わりない?」。 東京に住む娘、郁世の長女で、孫の直子はこうしてときどき電話をくれる。けれど明るく弾む声の裏側を思うと、一抹の憂いを覚える。 直子は三年前、欲しくてたまらなかっ...
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かわち野第六集 最後の登山 岩湧山 西村 雍子  秋、ススキの綺麗な時期に是非一度登りたいと願っていた岩湧山。独りでは勇気がなく、一緒に行って貰えないかと、毎年友達を探していた。その年「行こう」と言ってくれる、親切な二人が現れた。ボランティ...
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かわち野第六集 遠き日の想い出 徳重 三恵  近頃、私がテレビのチャンネルを合わせるのに『世界のこんなところに日本人が』というのがある。 少し以前になるがこの番組で、子供の頃に両親と兄と姉妹の五人でブラジル移民した人物が映った。 彼女は両親...
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かわち野第六集 詩 僕らは奇跡で出来ている 津田 展志 生まれる事が奇跡なら生き抜くことも奇跡だが持って生まれた宿命と奇跡がもたらす運命に喜び悲しみ苦しむが出会う数だけ思い出と明日に繋がる道が見え増えて忘れて思い出す思い出すのも奇跡なら僕ら...
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かわち野第六集 ちょっくら変わり者 滝尾 鋭治  ぼくは自分のことを、ちょっくら変わり者だと思っている。自分でそう思う位だから、他人から見ればかなり変わった男と映っているかも知れない。そのことを裏づけるように、親族の何人かにあんたは変わって...
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かわち野第六集 デイホームでの出来事 鈴木 幸子  十五年も前のことになるが、折りに触れて思いだすことがある。 看護師を定年退職して二年ほど経った頃、住宅内に空き家を利用した小規模の認知症専門のデイホームができた。六、七人の利用者と、同じ数...
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かわち野第六集 あほらし屋の鐘が鳴る 坂下 啓子  私は少しいい加減な家で育った。それには、祖父の存在がかなり関わっている。 祖父は祖母が亡くなってから長い間独身だった。決して女気がないというのではない。むしろ有り過ぎた。父ともめるのは大概...
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かわち野第六集 「ふるさとの碑、石仏」を訪ねて 後藤 新治  河内長野の歴史に興味があり、ウォークが好きな仲間7人と10年前から月に3回ほど歩いている。 昭和62年から平成元年にかけて、歴史研究家の出口夫妻、書家の小谷先生、そして河内長野市...